人を知る

トランスコスモスに入社したのは、2019年7月です。それまで事務、販売などさまざまな仕事を経験して、直前はコーヒーショップでアルバイトをしていました。コロナウイルスの感染拡大でお店が営業停止になってしまい、新しい仕事を探そうと派遣会社に登録したら、紹介されたのがコンタクトセンターのお仕事でした。

コンタクトセンター業務は未経験でした。話を聞いたときは、「自分ができるのかな」という不安もあったのですが、これまで接客の仕事をしていたので、コミュニケーションの経験を活かせるかもしれないと思いました。いろいろ考えて、週5日勤務でオフィスで働けるのも魅力だったので、ここで働いてみようと決心しました。入社が決まってから、通勤時間を減らしたくて引っ越しもしたんです。

配属前の研修で、講師の説明を聞いて、覚えることが多くて難しそうと思いました。担当業務は、土木の仕事をしている方たちが使うCADなどのソフトに関する問い合わせ窓口です。50種類以上のソフトの操作法をご案内する仕事で、研修では話についていくのが精一杯でした。

大変そうと思いながらも、トランスコスモスに対する好感度は上がりました。コンプライアンスがしっかりしていて、講師の社員も配属先の上司も、メンバーへの接し方がとても丁寧でした。それでも、OJTを経て実際に電話を取るようになったときは、「がんばろう」という前向きな気持ちと、「ちゃんと覚えられるかな」という不安が五分五分でしたね。

業務が始まってからしばらくは、電話応対しながら少しずつ覚えて…を繰り返します。お客様からいただくお問い合わせで多いのは、「ソフトのインストールの仕方がわからない」「図面を作っているのだけれど、こういうときはどうすればいいのか」です。

最初はとにかくわからないことばかりで、今思えば、上司や先輩にずいぶんフォローしてもらいました。応対の癖まで理解してもらえていたので、「お客様のご質問にどう対応したらいいのか」と思って聞こうとしたら、先回りしてフォロー体制に入ってくれていたこともありました。

しばらくは、ちゃんと理解して応対できているのか確信が持てず、不安になる時もありました。そんな時は、次に同じようなご質問をいただいたら、こう答えようと思えるまで、自分で調べて知識を深めるようにしました。今でも、わからないことがあったら調べるのは習慣になっています。

何とか続けているうちに慣れてきて、お客様から「わかりやすい説明をありがとう」といわれるようになってからは、仕事がおもしろくなってきました。ソフトについての知識が増えれば増えるほど、成長を実感できます。最初はうまく話せなかったことを、すらすらといえるようになったと思えると、気持ちが前向きになりますよね。

コンタクトセンターの仕事は、残業がほとんどないので、自分の時間をしっかり取れます。会社を出るのは18時ぐらいで、買い物して帰ることが多いですね。家に着いたら、すぐにお風呂に入ってご飯を食べて、それからは好きなことをして過ごしています。

最近、ギターを買ったんです。動画を見たりすることが多いですね。以前は、休みの日にサークルでバスケをやっていたのですが、最近は家で映画を見る時間が増えました。

今は、仕事とプライベートのバランスを考えなくてもいい生活をしています。プライベートは自由時間。やりたくないことはやらないと決めています。

たくさん覚えなきゃという不安な気持ちがなくなったのは、入社してから1年ぐらい経ってからですね。さまざまな知識を得て、「自分がお客様に説明してきたことは、こういうことだったんだ」とわかった瞬間があったんです。自分の仕事の意味がわかり、これからは新しいことがあっても、すぐに覚えられると思えるようになりました。

不安が消えて、気が楽になったことが、応対にもプラスに作用したのではないでしょうか。何を聞かれても、ひととおり説明できるようになったら、お客様の反応も変わりました。

今は、後輩の指導もしています。自分の説明で、お客様にほめていただくのと同じぐらい、教えたメンバーがありがとうといわれて喜んでいるのを見るとうれしくなります。