消費者と企業の
コミュニケーション実態調査 2018

Chapter 1 消費者と企業のコミュニケーションの変化

Chapter 1 消費者と企業のコミュニケーションの変化 消費者と企業の
コミュニケーションの実態

「電話」「公式Webサイト(PC)」といった従来チャネルの利用が依然として高く、新型のデジタルチャネル一辺倒ではないことがわかります。

ここ2年の変化で見ると、電話の利用率が微減している一方で、「チャット」や「メッセージングアプリ」などのテキストコミュニケーションの経験者が約3倍に増加しています。

消費者と企業のコミュニケーションの実態の図版
消費者と企業のコミュニケーションの実態の詳細図版

Chapter 1 消費者と企業のコミュニケーションの変化 消費者のチャネルの
利用実態×利用意向

「電話」「公式Webサイト(PC・スマホ)」「店舗・店頭」などがいわば”王道チャネル”として使われています。

一方で、「VR/AR」や「AIスピーカー」などの最新チャネルは期待先行状態と言えます。また、「チャット」や「メッセージングアプリ」は俗に“キャズム”と呼ばれる価値観の溝を超えて、利用経験者が2割近くまで急増しており、消費者と企業のコミュニケーション手段として浸透してきています。

消費者のチャネルの利用実態×利用意向の図版
消費者のチャネルの利用実態×利用意向詳細図版

Chapter 1 消費者と企業のコミュニケーションの変化 消費者のチャネルの使い分け

  • ・待たされることなく、手軽ですぐに回答がほしいときは、「チャット」や「AIによる自動回答」
  • ・直接話せて、親身に相談にのってほしいときは、「電話」
  • ・他のユーザーのいろいろな意見を参考にしたいときは、「コミュニティサイト・ブログ」

など、消費者は自分のシチュエーションや状態に応じて、チャネルを使い分けたいと思っています。

消費者のチャネルの使い分けの図版

Chapter 2 コミュニケーションが収益に与える影響

Chapter 2 コミュニケーションが収益に与える影響 良い/悪いコミュニケーションの波及効果

企業のコミュニケーションの良し悪しが商品の購入・利用やリピート化に大きく影響します。さらに2人に1人がその評判をクチコミとして伝えていきます。

特に、良いコミュニケーション体験に比べ、悪いコミュニケーション体験はその波及効果が大きいと言えます。

良い/悪いコミュニケーションの波及効果の図版

Chapter 2 コミュニケーションが収益に与える影響 ファン顧客が生み出す価値

消費者の約半数が、強い愛着を感じる特定の企業・ブランドを持っており、自身を“ファン”だと認めています。

顧客ロイヤルティを高めることで、

  1. ①リピート購入(売上増)
  2. ②他社よりも高い価格の商品でも優先的に購入(価格プレミアム効果)
  3. ③好意的な評価をSNSやブログでクチコミ発信する(クチコミ効果)
  4. ④イベントやキャンペーンに積極的に参加する(共創効果)

など、さまざまな効果が創出されます。

ファン顧客が生み出す価値の図版
ファン顧客が生み出す価値の詳細図版

Chapter 2 コミュニケーションが収益に与える影響 不満顧客をリピーターに転換する顧客対応

商品・サービスへの不満表明率は57%となっています。

不満が発生しても感動体験を提供することで顧客の信頼を回復し、9割近くをリピーター化できます。また迅速な問題解決による満足体験の提供は、感動体験並みの80%強というリピート率につながります。

逆に、不満発生後の対応が不満だとリピート率が17.6%と著しく低下するため、応対品質管理の重要性が再確認できます。

また、直接不満を表明しない人のリピート率は27%となっています。

不満を抱く離反予備軍をリピーターに転換する顧客対応の図版
不満を抱く離反予備軍をリピーターに転換する顧客対応の詳細図版

Chapter 2 コミュニケーションが収益に与える影響 サイレント・マジョリティへの顧客対応

企業に直接不満を伝えない人のリピート率は27%と大きく下がります。

さらにそのうちの6割は、クチコミやSNS・ブログへの投稿を通じて不満体験を伝えていきます。

企業にとって見えない存在である、直接不満を伝えない顧客は、声が聞こえない存在だからといって決して“サイレント・マジョリティ”ではなく、そのクチコミの影響は決して小さくありません。

また、企業に直接不満を伝えない顧客の4割は、不満を伝えたくても「不満を伝えるのが面倒/連絡手段がわからない」と思っています。

サイレント・マジョリティへの顧客対応の図版
サイレント・マジョリティへの顧客対応の詳細図版

Chapter 3 感動体験やファンにつながる企業の対応

Chapter 3 感動体験やファンにつながる企業の対応 感動につながる企業の対応

顧客の感動体験は、一般的に言われるような「細かい気配りや親身な姿勢」のような企業の配慮や「自分にあった情報・サービス提供」による特別感の演出に限らず、その創出方法は多岐に渡っています。

なかでも、「担当者の優れた知識・スキル・提案力」「裏表のない客観的な情報提供」「スピーディーな返答・問題解決」が上位を占めています。

サイレント・マジョリティへの顧客対応の図版
サイレント・マジョリティへの顧客対応の詳細図版

Chapter 3 感動体験やファンにつながる企業の対応 企業やブランドに
愛着を持ったきっかけ

消費者が企業やブランドに愛着を感じるきっかけは、商品や品質の良さ・価格といった“モノ体験”だけではありません。

むしろ、多くの場合、問い合わせ時の顧客対応の丁寧さ・親身さやトラブル/返品時のようなイレギュラー時の対応品質や迅速さなどの“コト体験”が企業やブランドに愛着を感じるきっかけになっています。

消費者と企業のコミュニケーションによる“コト体験”づくりがファンを育成することにつながることがわかります。

企業やブランドに愛着を持ったきっかけの図版
企業やブランドに愛着を持ったきっかけの詳細図版

コミュ調2018まとめ

Chapter 1 消費者と企業の
コミュニケーションの変化
スマホの普及により、消費者と企業のコミュニケーション手段のデジタル化は世代を問わず進行しています。しかし、デジタル一辺倒ではありません。チャネルの新旧を問わず、特性の異なる手段を組み合わせることで、属性や状況によって異なる多様な消費者ニーズに応えることが必要です。
Chapter 2 コミュニケーションが
収益に与える影響
コミュニケーション体験が企業の収益やブランドに与える影響は大きく、感動体験を創出し不満体験を抑止することで、ロイヤルティの高いファンを生み出せます。その際、“クレーム超回復の法則”と銘打ったように不満発生後の顧客対応の良し悪しやスピードがリピート率の大きな差を生みます。また、チャネルの拡充や利便性の向上により、いわゆる“サイレント・マジョリティ”を拾い上げ、ケアしていく必要があります。
Chapter 3 感動体験やファンに
つながる企業の対応
企業やサービスのファンになるきっかけの多くは、“モノ体験”よりもコミュニケーションによる“コト体験”にあります。また、感動をつくる方法は、必ずしも担当者の配慮や特別感の演出に限らず、豊富な知識、情報の正確性、解決のスピードなど、いわゆるオーソドックスな“企業の本分”を着実に実行することが重要です。
「クレーム超回復の法則」を体験
法則を体験する
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あなたは、企業の企画担当? 窓口担当? それとも接客担当?
効率重視型・品質重視型・対話重視型などさまざまなカスタマーケアの形がありますが、
数値とともにその重要性が語られることは多くはないのではないでしょうか?
本調査では、いわゆる「グッドマンの法則」を参考に最新データでの検証を行い、
カスタマーケアに関する3つの新法則を「クレーム超回復の法則」と銘打ちました。

クレーム超回復の法則
  • 第1法則 : クレームはリピーターを生み出す「超回復」のチャンスである
  • 第2法則 : 不満表明客への応対に不満を持たれることは「致命傷」につながる
  • 第3法則 : いわゆるサイレント・マジョリティは「サイレント」ではない

企業のクレーム対応で消費者の行動がどう変化するのか、
あなた自身が消費者になりきることで「クレーム超回復の法則を体験しましょう!

Q-01

あなたは、A社のWebサイトで1万円ほどの電子レンジを購入しました。
電子レンジが届き、開封したところ、電子レンジには開封した形跡があり、さらに一部キズがついていることがわかりました。

ただ商品は開封跡や傷があったものの、利用には特に問題ありません。

あなたは、A社に対して、
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Q-02

あなたは、A社に対して、
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クレーム超回復の法則

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不満顧客のリカバリーチャート
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クレーム超回復の法則

第1法則
クレームはリピーターを生み出す
「超回復」のチャンスである
第2法則
不満表明客への応対に不満を持たれることは
「致命傷」につながる
第3法則
いわゆるサイレント・マジョリティは
「サイレント」ではない
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