#キャリアトーク

『実現するまで辞めなければいい、爪痕を残せ』所 年雄

『『実現するまで辞めなければいい、爪痕を残せ』所 年雄

常務執行役員 所年雄さん

金子
金子

1999年入社。コールセンターから経歴をスタートし、約2,600名を超えるメンバーがいるDI事業本部の長となった所さん。キャリアとそのビジネス思考に迫りました!

目次

平日スノボに行きたかった?!

―トランスコスモス入社のきっかけを教えてください。

前職は貿易会社に勤めて、かなりハードに働いてました。当時スノボにハマってたけど、仕事も忙しいし土日に行くと混んでるから「平日行きたいな。平日にスノボ行ける仕事ないかな。」と思って、見つけたのがトランスコスモスのコールセンター業務でした。

でもセンターでの研修期間に、講師からのクレームを論破したり色々あって、「こいつコールセンターじゃだめだ・・・」と思われたんでしょうね。「所さんのキャリア形成には良いと思いますよ!」とか言われながら別の部署に配属されて。結局平日スノボも行けないし、配属された先は問題山積みで席もなくて。休憩室で仕事をしてて「休憩室の人達」とか呼ばれるし(笑)「辞めようかな~」と思っていた時に、高校で1個上の先輩だった平山さんと社内で再会して「がんばれや!」って言われて、辞めずに続けました。

当時FAQの運用を担当したんだけど、丁度世の中にインターネットが普及して“Q&Aを充実させましょう”というトレンドになっていて。色んな本を読んで勉強して形式化して、初月売り上げ100万くらいだったのを1,000万くらいに拡大したんです。そこからFAQの事業拡大、新たにWeb事業のオンサイト事業・・・地方に飛ばされたり、制作・開発、SNSと、今のデジタルインタラクティブ事業本部に続いていきました。

金子
金子

・・・。(実はここまでで、所さん1時間話してます笑)

所

あと8時間は話せるから、FAQからデジタルインタラクティブ事業本部までの流れは、今度オールランチニッポン(※)で話そうかな!

金子
金子

??!!続きはぜひ別の機会でお願いします!!

※オールランチニッポン・・・毎月、所年雄さんと齋藤勝重さんがやっている、メンバーからのお便りにざっくばらんに答える社内ラジオです。

所年雄さん画像
めちゃくちゃ笑顔の所さん

海外のビジネスシーンで生まれた意識

―所さんのビジネスで得意なことはなんですか?

中途半端にしてうやむやにすること。相手のやる気をなくし、ふにゃふにゃの状態で無かったことにして進めることです。

金子
金子

・・・。(えっと・・・もう一回聞こうかな)

―ビジネスで得意なことはなんですか?

爪痕を残すこと。やった後を残す。

―「爪痕を残すこと」を意識し始めたきっかけはありますか?

前職は海外のお客さんと一緒にビジネスをすることが多くて。会議で黙ってると「お前は何の担当だ」「お前は何者だ」と普通に聞かれる。存在感が無いと次会った時には忘れられてるし“俺はこういう人です”、“こういうことをやってる人ですよ”っていうのを全面に出さないと成り立たなかった。“自分の存在を残そう”という意識は、その頃からずっとあります。

―爪痕を残すために意識してきたことはありますか?

会議、営業、プレゼン、何かをお願いする時に情報をインプットしておくのは当然だけど、それだけじゃ爪痕は残せない。それらに付帯した相手が喜ぶ情報や、OKをもらえたり、話を広げるための情報もインプットするように動いてきました。働き始めた頃はネットが普及し始めてきた頃だったので、本で勉強したり、海外のフォーラムにも参加したり、情報を取りに行ってましたね。

あとは、ある意味裏切ること。例えばプレゼンのRFPを受け取って「こうして欲しいんだろうな。」と理解はしつつも、相手の考えの及ばないところを提案したくなる。想像通りじゃつまらない、面白いと思わせたい。あえて意識してやってることではないけど、他人と同じことをやりたくない、普通は嫌だっていう思いはあります。

―「情報を取りに行く」ということで、最近はどのように情報収集されてますか?

最近は圧倒的に動画。YouTubeをずっと流してる!プログラミングとか、リリースのスピードも速いし分かりやすくて効率がいい。どの動画もどうやって再生させられるかを真剣に考えて作られてるから、研修用の動画のような見てもらう前提じゃないコンテンツから学ぶことは多いです。誰よりも見てるんじゃないかって言うくらい見てる(笑)

あと本を読む量も最近また増えてる。情報収集や勉強のためでもあるけど、意識を本の中に持って行くと、現実社会派の脳を使わず体の力も抜けて脳がスッキリする。リセットするためにも読んでます。メンバーにもたくさん本を読んで欲しいと思って、書籍購入の助成金を出してます。デジタルインタラクティブ事業本部はコンテンツを作る人達なので、読み書きの能力があった方が絶対良い!本には編集者がついて校正が入って、お金と時間がかかって出版されている。Webコンテンツもいいけど、そういった活字も読んで欲しいです。量を読まないと読みやすい文体や表現がわからないからね。

金子
金子

所さんは本当に本がお好きなんですね!毎月のDI事業本部の全体朝礼でもオススメの本を紹介してくれています!

全体朝礼での本の紹介
全体朝礼で本を紹介している所さん

対面も電話も苦手、自分が不便なことをどうにかしたい

―ビジネスで苦手なことはありますか?

初めての人と二人きりで話をすること。知らない人と二人きりの会議室とか苦手。オンライン会議で知らない人と二人でお互いカメラオフだと、いつ話しかけていいのかも分からない。交渉も苦手。あと電話が嫌い!保険とかの契約に電話や対面が必要なやり取りが入ったら契約しない。それくらい嫌い・・・!値段が高くてもメールやLINEで済む方を選んじゃう。

だからLINEやチャットとか、問合せや申請を電子化できるように自分でサービスを作ってきた。まずは自分が不便なことをどうにかしたい。その発想からビジネスが生まれてるよね。

―そんなに初めての人と二人が苦手なんですね。

最近今年度の新卒・中途メンバー400人くらい全員と個人面談したんだけど、自分からやりたいと言った時に、付き合いの長いメンバーから本当に驚かれたからね。「俺の気が変わらないうちに調整してくれ!」って言って(笑)実際やってみて、面談直前は毎回、「俺はなんてことを始めてしまったんだ・・・」と後悔するけど、やって良かったです。

「来週から週5出社になったらどうですか?」って聞いたら「辞めます」って言われたり。「リモートワーク最高!」の声は多かったけど、全員がリモートワークに適した環境に住んでいるわけではないこともよく理解出来たし、リモートでの困りごとや現状を直接聞くことが出来た。今後どうやって行くかを改めて考えさせられる面談だったな。

金子
金子

所さんのご予定を調整している源さんが超大変そうだったのはここだけの話・・・。

やっぱり自分が不便なことをどうにかしたい。細分化した“消費活動の見える化”へ

―今、ビジネスでやりたいことはありますか?

おうちグリコ!!

リモートワーク用のケースを作って、どのお菓子がどれだけ消費されたかを重量センサーで測って、必要量が自動配送される仕組みをやりたい!重量センサー付きの什器で自動発注できるサービスは既にあるけど、もっと細分化した“消費活動の見える化”ができないかなと思っていて。

おうちグリコは一例だけど、消耗品の容器にセンサーを付けて、実際何時にどんなペースで消費されているのかデータ分析してみたい。例えばおつまみとして開発された商品が、実は朝食でも結構使われていたとか分かれば、違う切り口のセールスや商品開発、マーケットを広げられるんじゃないのとか。自動発注できたら、消費者も買い忘れなく助かるんじゃないの、とか考えています。今、家のミネラルウォーターとマスクの残量管理で俺の脳の9割くらいリソース割いてるから、それを軽減したいんですよね。自分が不便なことをどうにかしたい。その発想からビジネスが生まれてるかな。

所年雄さん画像

行動心理学で学んだ最強のメンタルケア

―今までのご経歴をお伺いするに、ビジネスシーンで色んな壁があったと思うのですが、どのように突破してきたんですか?

壁ってあったかな?何があっても壁と捉えてなくて、あったとしてもすごい急な地面があるなというくらいの感覚。行動心理学とかの本を読んで、学術的に“人間は慣れるもの”だと知ってから俺のメンタルは最強。やっぱり怒られたり嫌なことがあれば落ち込むわけ。だけど、もう一人の自分が「大丈夫、すぐにこの状態に慣れるよ!」って言ってくれる。おかげで「そうだそうだ、あと2時間くらいしたらもう慣れてるわ」って思えるようになった(笑)

あと俺は悪運が強いから最悪なことにはならないという謎の自信がある。だから「所さーん!大変でーす!!」って部下が言って来てもまず「大丈夫大丈夫、俺はね、最悪なことにはならないから」って。そういう考えが根底にあるので、周りから見たら最悪なことになってるかもしれないけど、これは最悪じゃないと自分で思ってるから常にニュートラル。良いことも悪いこともすぐ慣れるんで。最強。

ただ、その分何かを達成した時に、喜びを爆発させるみたいなことが無くなったかもしれない。その瞬間だけ「良かったね。じゃ、また次があるから。次は悪いことが起きるから。どんな悪いことが起きるかわからないから。」って感じで淡々とニュートラルな状態で進んでいく・・・。

金子
金子

たしかに所さんっていつも落ち着いているイメージがあります・・・!

人生のピークをどこに持って行くのか

―今後のキャリアイメージはありますか?

この先に関心があるのは「自分の人生のピークをどこに持って行くの?」ということ。死ぬ瞬間が人生のピークであれば楽しそうだなと思ったり。世の中で活躍している方々を見ても自分はまだまだ出来るよね、と。確実に知らないことがいっぱいあって、知識量や能力はちょっと前の自分より上がっていると思うけど、少なくとも成し遂げた感は何一つないし、まだまだピークに辿りついていない。最近そんなことを考えてるけど、俺に死期が迫っているのかな?(笑)

―まだピークに辿りついていないということですが、所さんから見て「伸びる人」ってどんな人ですか?

自己評価が正しい人。自己評価を高く見積もっちゃう人ってあんまりイケてない。低く見積もりすぎるのも良くないんだけど、相対的に自分の能力を8割~9割くらいで見積もれるのが丁度いいのかな。周りの評価と自己評価が大体合っていると、相手の期待値を予め分かった上で判断して動けるから。周りから求められているレベルを見誤ると、適切なタイミングで相談できなかったり、完成品のレベルが見合ってなかったり、周りからサポートを受けて伸びるチャンスを作れなかったりする。自分は凄いと思っていても良いんだけど、周りからの評価を冷静に判断することが大事。常に疑った方が良い、自分の力を。

所年雄さん画像

実現するまでやりたいことを辞めなければいい

―これまで新事業の立ち上げや、事業本部独自の制度改革など、周囲の反対を受けることもあったと思いますが、実現できた理由はなんだと思いますか?

やりたいことを辞めなかったから。実現するまで諦めなかった。それだけ。

俺が立ち上げたサービスで、最初全然売れなくて売り上げが立つまでに3年くらいかかったものがあるんだけど、売るのに困った営業本部が、俺の売ろうとしているものがどれだけ必要とされていないかをアンケートを取ってきて。それを見せられて「だから売らないよ!」と言われたこともあった。でも、「いいよ、俺らが売ればいいから」と辞めなかった。それが今は主力のサービスとなってる。やりたいことを辞めなければいいだけ。

トランスコスモス自体はなんでもやらせてくれる会社なので、やりたいこと、実現したい夢があれば、自分の動き方や能力のつけ方、発揮の仕方次第でそれを実現できる会社なんですよね。

―“やりたいことを実現できる会社”、その中で事業を拡大し続けているデジタルインタラクティブ事業本部ですが、所さんが思う組織の誇れるところってどんなところですか?

人が良い。人材ですね。変化に対応できる人、自己評価が正しく出来る人が多いです。よく「デジタルインタラクティブ事業本部ってすごいね!」って上の人達から言われるけど、本気で「俺の周りの人達が凄いんですよ!」って話してる。俺は良い人が辞めないように、事業本部独自で給与制度の見直しを行って、お給料を上げていってる。お金が全てではないけど、重要なファクターだと思っているから。あと、俺に何か言ってきたことに対しては、早く判断を返すように気を付けてる。イエスでもノーでも、その先に進めるように。とはいえ、入りすぎずに放っとくことで成功した例もあるし、色んなケースから学びを得て改善を続けています。

今年度からはメンバーの活躍の領域を広げるべく、マーケティングを本質的に捉えた制作の上のレイヤーのお仕事も増やせるように、部署全体で変化していこうと思っています。それぞれが本当にやりたいこと、強みを伸ばせることに集中できる組織にしていきたいです。

たゆまぬ情報のインプット、実現するまでやり抜く実行力で数々の爪痕を残してきた所さん。最近の唯一の望みは「犬を飼いたい」そうです!!そして「俺はまだ平日にスノボに行けてない・・・」とおっしゃっていました。次回は所さんの右腕!執行役員の齋藤勝重さんにインタビューします!お楽しみに!

所さんと勝重さん
我らのリーダー、所さんと勝重さん

業界を一緒に盛り上げませんか?

デジタルインタラクティブ事業本部の取り組みに興味を持っていただいた方は、ぜひ採用情報もご覧ください。

採用情報を見る