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間接材の購買フローの一元化に向けて見積調達をBPO化

花王株式会社様（以下、花王様）は、全国の工場や研究所の各現場それぞれで、生産副資材となる備品や、消耗品など（間接材）を調達していました。各現場の購買手続きには、購買部門による見積もり査定や承認がされておらず、統制が取れない状況でした。

そこで花王様は、購買システムを整理・統合し、コストの見える化と購買部門によるガバナンス強化を実現する「部門横断プロジェクト」を発足。定番品の購買を電子カタログ化し、集中購買を支えるクラウド型購買システム「Kaoモール」を導入されました。

しかし、電子カタログ化できない品目・役務サービスなどの見積調達品は、年間約11万件に上ります。システムを介して電子化を推進するものの、見積り依頼から、回答までのコミュニケーションをはじめ、査定・承認業務は人手に頼らざるを得ません。これらの業務を購買部門で集約するには、新たな業務プロセスの構築と運用による業務負荷が懸念されました。

花王様は、新システムへの安定的な移管と新たに見積調達プロセスを構築するため、Kaoモール見積調達BPOと、ヘルプデスクをトランスコスモスへ委託されました。

RPAを実装したフローで 見積調達プロセスを構築

トランスコスモスは、各現場でバラバラに行われていた見積調達プロセスを集約するため、業務を可視化し、標準化を進めました。花王様と連携しながらルールを策定、「Kaoモール」を介した適切な承認・検収ワークフローに沿ったプロセスを構築しました。業務のボリュームゾーンである「受付」「見積査定」「サプライヤ選定」「承認」「検収督促」は、BPOセンターにて集中処理しています。各プロセスの中でも、自動化できる対象業務を選定し効率化を図っています。業務を分解し、人に依存していた業務、単純だが手間が掛かる作業を見極め、適切なRPAツールを選定し、検証しました。その上でまずは、受付プロセスにRPAを導入し効率化を進めています。業務ルールの変更や、システム改修の都度、必要となるチューニングにも対応し、安定稼働を実現しています。調達品目や金額の読み違え、判断ミスなどのヒューマンエラーのリスクを低減し、月間273時間の工数を削減、申請受付から承認までのリードタイムを平均20％短縮しています。

またトランスコスモスは、新システムのヘルプデスクを提供し、利用方法の問い合わせをはじめ、納期の回答などを対応しています。社内ユーザーはもちろん、サプライヤに対しても、かゆい所に手が届く利用者視点に立ったサービスを実施することで、導入時の混乱を抑制、スムーズなシステム移管を下支えしています。特に月末には、納品物の検収状況を確認の上、未検収の対象者へ架電対応するなど、下請法^※に準じたコンプライアンスにも配慮しています。

※下請代金支払遅延等防止法

間接材購買コスト削減に向けて

トランスコスモスが見積調達プロセスを構築し、オペレーションを担うことで、プロジェクトのスムーズな展開に寄与しています。購買部門スタッフは、業務負荷を軽減し、新システムの全国展開や高額案件のバイヤー業務に注力できるようになりました。

今後も、先端技術とBPOの組み合わせで、システム化できない人手による業務の自動化を拡張し、効率化を推進してまいります。

また、対象業務を拡大し、複数サプライヤから見積もりを取得して比較購買を進め、間接材購買コスト削減に寄与するサービスを提供していきます。トランスコスモスは、花王購買部門様と同様の意識と目標を掲げて、購買業務の最適化に貢献してまいります。

花王様 提供サービス