セブン&アイ・ホールディングス
卸売・小売CC
事業所MVV*1を意識した改善活動により、AIチャットボットの改善、VOC(顧客の声)活用による顧客体験価値(CX)の向上に寄与。
*1 事業所MVVとは、お客様企業のありたい姿(Vision)を理解し、コンタクトセンターが果たすべき役割・存在意義(Mission)を認識した上で、Vision実現に向けて具体的な行動指針(Value)まで落とし、戦略的なコンタクトセンターを運営していくための弊社独自の取り組みです。
課題
顧客ロイヤリティを向上させるための問い合わせ導線/応対方法の改善を模索
- 株式会社セブン&アイ・ホールディングス様の通販サイトでの利便性を向上させたい
- カスタマーサポートで対応する「顧客の不満や不便」を解消し、顧客感情をマイナスからプラスへトランスフォーメーションさせたい
サービス
カスタマーサポートの提供により、顧客ロイヤリティを向上し、株式会社セブン&アイ・ホールディングス様通販サイトのリピート利用を促進していくための改善施策を実行
- VOC(顧客の声)活用 顧客視点でチャットボットのメンテナンスを継続的に実施し、チャットや電話対応で蓄積されたよくある問い合わせや顧客の関心度が高い内容に関してシナリオを見直して、定期的にチャット内FAQに反映することで、回答精度・解決率を向上
- オペレーター改善意見の活用
顧客の不満体験を削減するためにVOCの収集・分析に加え、顧客コミュニケーションの担い手であるオペレーターの改善意見を収集の上、業務改善サイクルを構築
必要に応じて対話による双方向で柔軟なコミュニケーションを業務フローに導入することで、顧客感情を「マイナスからプラスへトランスフォーメーション」させることに貢献
成果
- 問い合わせ全体の30%をAIチャットボットで解決できるようになり、カスタマーセンターの入電ピーク抑制を実現
- 収集した不満体験を基に業務フロー見直しを実現、不満体験起因で発生した商品キャンセルを防止し、顧客ロイヤリティ向上を実現
トランスコスモス様には顧客接点を広げる施策や不満体験を減らし、顧客ロイヤリティ向上につながる取り組みを進めていただいています。AIチャットボットの導入支援だけでなく、グループ内ではSEO対策FAQマネジメントサービスも導入するなど、グループ各社の取り組みも参考にしつつ、カスタマーサポートをより良いものにしていきロイヤリティを最大化していきたいと考えます。引き続き「マイナスからプラスへのトランスフォーメーション」をトランスコスモス様と協力しながら実現していきたいと思います。
株式会社セブン&アイ・ホールディングス
デジタルマーケティング部
シニアオフィサー
伏見 一茂 様
※記載の内容・お役職等の情報は、2022年4月取材時のものです。
顧客の感情をマイナスからプラスに変えることで顧客体験価値を向上するカスタマーサポートを実現
セブン‐イレブン、イトーヨーカドー、そごう・西武、デニーズ、ロフト、アカチャンホンポなど多様な店舗を展開する株式会社セブン&アイ・ホールディングス様の通販サイトや「7iD(セブンアイディ)」に関する多種多様な問い合わせ対応をトランスコスモスの横浜・沖縄で300席規模の体制でお任せいただいています。
トランスコスモスでは、お客様企業のありたい姿(Vision)を理解し、コンタクトセンターが果たすべき役割・存在意義(Mission)を認識した上で、Vision実現に向けて具体的な行動指針(Value)まで落とし、戦略的なコンタクトセンターを運営していくためのトランスコスモス独自の取り組み“事業所MVV”を推進しています。
本カスタマーセンターにおいても“常に顧客に寄り添い新たな顧客体験価値を提供したい”という株式会社セブン&アイ・ホールディングス様のお考えに基づき、事業所MVVを策定し日々の改善活動に取り組んでいます。その中で、“カスタマーセンターへお問い合わせ時にロイヤリティが下がっている(不満・不便)顧客の感情”をマイナスからプラスに変えるために、トランスコスモスは2つの施策をご提案、実行・運用しました。
AIチャットボット改善で入電ピーク抑制
VOC活用で商品キャンセルを防止
1つ目は、2018年から導入しているAIチャットボットの改善です。 AIチャットボットが基本的に対応し、無人対応できない複雑なものや 複数質問が発生しやすいサイトでは有人対応につなぐことも可能です。チャットで自己解決できるよう顧客目線の導線でチャットシナリオを見直し、チューニングを行いました。また、カスタマーセンターに蓄積されたよくある問い合わせや顧客の関心度が高い内容を定期的にチャット内のFAQに反映することで回答精度・解決率を高めました。その結果、問い合わせ全体の30%をAIチャットボットで解決し、カスタマーセンターの入電ピーク抑制を実現しました。
2つ目は、カスタマーセンターへ直接届いたVOC(顧客の声)を収集・分析、サービスに関する顧客のマイナスの印象を改善する取り組みを実施しています。例えば、落胆の声が発生していた予約商品のキャンセル理由を分析したところ、カードの引き落としエラーが原因でした。エラー時に支払い変更依頼メールを送っていたのですが、顧客のメール見落としにより、自動的にキャンセルとなっていることがわかりました。そこでメール連絡のみだった運用に、電話による連絡を運用に追加したところ、同事象での商品キャンセルを防ぐことができました。
これは顧客に対し、見落としが発生しやすいメールというコミュニケーションだけではなく、対話によるインタラクティブなコミュニケーションを追加したことで、顧客体験価値を高めてマイナスのコミュニケーションを発生させないようにした事例です。株式会社セブン&アイ・ホールディングス様の機会損失を防止しつつ、顧客の不満経験を削減することを実現しています。
顧客体験価値(CX)が大きく向上
AIチャットボットの改善を続けたことと、顧客のVOCから不満ポイントの削減する取り組みを続けたことで、顧客のライフスタイルの変化に合わせたサポートサービスを提供できました。サイト利便性やサービスに対する不満削減が、顧客のロイヤリティを高めたことで顧客体験価値(CX)が大きく向上しました。
トランスコスモスは、今後も顧客の声に耳を傾け、カスタマーサポートをよりよいものにしていき、顧客ロイヤリティを向上させるための取り組みを株式会社セブン&アイ・ホールディングス様と一緒に推進してまいります。