たいせつにしますプライバシー

Message from Management
トップからのメッセージ

牟田 正明、神谷 健志 近影

株主・投資家の皆様には、平素より格別なるお引き立てを賜りまして、心より御礼を申し上げます。

2023年4月から私たち2人を代表取締役共同社長とする新体制がスタートし、1年が経ちました。創業からの理念を継承しつつ、変化する市場や新たなニーズに沿った事業を展開し、お客様企業の唯一無二のGlobal Digital Transformation Partnerとして取り組みを強化してまいりました。

市場の変化を捉え、人とテクノロジーをつないでお客様企業のDXに貢献

トランスコスモスグループは、国内外のお客様企業の変革のご支援を事業の中核に据え、最高の顧客体験をもたらすCX(カスタマーエクスペリエンス)サービスと、生産性向上に寄与するBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)サービスを、日本・中国・韓国・ASEAN・米州・欧州など世界35の国と地域で展開し、国内外で約3,500社のお客様企業とお取引をさせていただいております。
当社サービスを取り巻く環境は、社会情勢の変化により企業のデジタル化・リモート化は進んだものの、デジタルを活用した本質的なDX(デジタルトランスフォーメーション)の実現・顧客接点の最適化には課題も多く、本格的な推進はまだこれからの段階であると考えています。また、人手不足や働き方改革への対応が求められる中、これまでお客様企業内で対応していた専門性のある業務領域についても積極的にアウトソースしようという流れが強くなっています。
当社はお客様企業のフロントとバックオフィスの両面を支援する固有のノウハウを強みとしていますが、今後の政治・経済・社会・技術の潮流の大きな変化の中、各業界のトレンドを想定し、市場の変化を捉えながら、当社グループが長年にわたり培ってきた「people&technology(人と技術の融合)」をさらに磨き上げ、お客様企業のニーズを先取りした付加価値の高いサービスを提供し続けていく所存であります。

ビジネスモデルの変革による成長を加速し、サステナビリティ経営を強化

2023年度から2025年度までの中期経営計画の取り組みを通じて、ビジネスモデルの変革による成長を加速し、サステナビリティ経営を強化することで、企業価値の向上を図っています。長期成長に向けたビジネスモデルの大きな変革を遂げる3ヶ年とすべく、短期の業績目標達成を追求しながら、中長期視点での事業強化・進化に向けた取り組みを継続して推進しています。
本中期経営計画では、長期ビジョンとしての「Global Digital Transformation Partner」を目指しながら、具体的に目指す姿として「オペレーショナル・エクセレンスからテクノロジーソリューションカンパニーに進化」「アジア圧倒的No.1、グローバルCX/BPOベンダーTop5を目指す」「お取引先企業・社員・株主などステークホルダーの期待に応え社会に貢献する」ことの3つを掲げて取り組んでいます。

目指す姿の1つ目「オペレーショナル・エクセレンスからテクノロジーソリューションカンパニーへの進化」での取り組みでは、まずCXサービスにおいて、顧客接点のデジタルフロントをカバーする独自のCXプラットフォーム「TCI-DX for Support」を構築し、お客様企業に提供しています。2023年8月には、「TCI-DX for Support」の仕組みのうち、VOC(Voice of Customer)を活用した課題解決手法について特許を取得しました(特許7319478号)。顧客接点のコスト削減とユーザビリティ向上の両立を実現する「TCI-DX for Support」は、競合他社にはない独自の仕組みであり、引き続き、さらなる進化とお客様企業への提供に向けて取り組んでいきます。またBPOサービスにおいては、これまでのオペレーショナル・エクセレンスとクラウドやSaaSを活用したプラットフォームを構築しています。IT・バックオフィス業務など業界共通型のものと、より専門性が求められる製造や建築向けの業界特化型のものとを展開しており、お客様企業の業務プロセスの最適化、DX推進といったニーズに応えていきたいと思います。
さらに各サービスに共通する取り組みとして、生成AIを活用したサービスの開発も進んでいます。当社は、生成AIを当社やお客様企業のビジネス効率を飛躍的に向上させる技術と位置づけ、積極的な活用に向けた取り組みを進めています。既に、日本と韓国では、消費者向けに独自開発した生成AIチャットBot「trans-AI Chat(トランスエーアイチャット)」の提供を開始するなど、サービスやオペレーションで活用が進んでおりますので、引き続き、生成AIの積極的活用による成長戦略を加速させていきます。

目指す姿の2つ目には「アジア圧倒的No.1、グローバルCX/BPOベンダーTop5を目指す」ことを掲げています。当社グループのグローバル事業は、全社戦略として海外新市場での事業拡大にチャレンジしてきた結果、今では連結の海外売上高比率は25%に拡大し、当社グループの柱のひとつに成長しました。
グローバル企業との取引としては、不特定多数のユーザーによって投稿されたインターネット上のコンテンツ(書き込み・画像・動画)を監視するモニタリング業務(投稿監視)を有人で行うTrust & Safetyサービスの提供を拡大させており、お客様企業のコンテンツをより健全・良好な状態に保っています。
また2024年3月より、新たにインドでの事業を開始しました。インドの経済成長率は、2022~2024年まで、世界で唯一の6%台と、成長トレンドを迎えています。日本および海外事業で培ったノウハウをインド市場に展開し、新しい顧客体験を提供できるCXカンパニーを目指してまいります。

そして、目指す姿の3つ目、「お取引先企業・社員・株主などステークホルダーの期待に応え社会に貢献する」での取り組みでは、サステナビリティ経営を推進しています。サステナビリティの取り組みは「トランスコスモスSDGs委員会」が中心となり、国内外のグループ会社も含めた当社グループ全体で推進しています。2024年は、気候変動への具体的な対策として使用電力の100%を再生可能エネルギーとすることを目指す「RE100」への移行、生物多様性の保全に向けたTNFDへの対応、人権デュー・ディリジェンスとサーベイの実施、持続可能な調達方針の制定、各関係会社・部門へのSDGs担当者の設置など、様々な取り組みを加速させていきます。

以上の取り組みを通じて、企業価値の向上を実現していくとともに、ステークホルダーの皆様のご期待に応えられるよう邁進してまいる所存でございます。

引き続き、一層のご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

2024年5月
代表取締役共同社長 牟田 正明
代表取締役共同社長 神谷 健志

たいせつにしますプライバシー