Respect for Human Rights
人権の尊重
人権を尊重する取り組み
当社は事業の原点として「people & technology」を掲げている通り、企業活動のすべての場面において、ステークホルダーの方々の人権を尊重することは極めて重要であると考えております。
常に健全な職場環境を維持すること、また、社員の人権を尊重するため、国籍・人種・民族・信条・宗教・性別・年齢・性的指向・性自認・障がいの有無などを理由とした差別やセクシュアルハラスメント・マタニティハラスメント、強制労働、児童労働などを禁止することをコンプライアンス行動指針で明示し、周知徹底しています。
当社では、「トランスコスモス人権方針」を定め、推進体制のもと人権尊重の取り組みを進めてきましたが、2024年3月に取締役会承認のもと「トランスコスモスグループ人権方針」として改定しました。
当社は、「トランスコスモスグループ人権方針」をウェブサイトに掲示するほか、全ての従業員を対象とした研修により周知しています。また、当社グループ各社に対しても、順次展開しています。
トランスコスモスグループ人権方針
トランスコスモスは事業の原点として「people & technology」を掲げており、私たちの事業にとって「人」はかけがえのない存在です。また、事業を通じてすべてのステークホルダーの充実や幸せ実感を向上させる(Well-beingの向上)ことを目指し、トランスコスモスグループ「サステナビリティ基本方針」を定めています。
これらの考えに基づき、私たちは、企業活動のすべての場面において、ステークホルダーの方々の人権を尊重するとともに、トランスコスモスグループの人権尊重への取り組みに関する全ての文書・規範の前提として位置付けます。
1.国際基準の支持・尊重
私たちは、人権に関する国際規範である「国際人権章典(「世界人権宣言」「国際人権規約」)や、国際連合「ビジネスと人権に関する指導原則」、労働者の基本的権利が定められている「労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言」「OECD 多国籍企業行動指針」を支持します。
また、子どもの権利に関する諸原則である国連「児童の権利に関する条約」や「子どもの権利とビジネスの原則」に賛同し、児童労働を行わず、子どもの権利を尊重します。
私たちは事業を行うすべての国において関連法規を遵守し、国際的に認められた人権と各国・地域の法令などに矛盾がある場合には、最大限、人権に関する国際規範を尊重するよう努めます。
2.企業活動における人権の尊重
私たちが事業を行うすべての国において、多様性を尊重し、国籍・人種・民族・信条・宗教・性別・年齢・性的指向・性自認・障がいの有無等による差別やセクシュアルハラスメント・マタニティハラスメントなどのあらゆるハラスメント、強制労働や児童労働などの人権を侵害する行為を禁止します。また、表現の自由とプライバシー保護についても認識し、その侵害が無いように注意を払ってまいります。
私たちは、各国・各地域で定める法令を遵守し、労働者の結社の自由、団体交渉および団体行動をする権利を尊重します。
3.人権方針の対象範囲
本方針は、トランスコスモスグループのすべての企業活動・役員・従業員に適用され、役員と従業員、また当社グループで働く全ての方々をその保護の対象、またその実践の主体としています。
また、当グループのすべての取引先やステークホルダーの皆様にもご理解頂き、人権尊重の取り組みに努めていただくよう働きかけます。
4.推進体制
人権にかかわる対応方針と重要施策は人権推進委員会で検討し、トランスコスモスSDGs委員会において審議・決議します。
これらの人権リスクマネジメントに関しては、取締役会が監督責任を負い、当人権方針へのコミットメント及びその遵守に関する重要事項の決定や取り組みに関する継続的なチェック機能を担います。
5.雇用機会の均等・適正な労働条件
私たちは個人の状況に基づく差別行為をおこなわず、求人、雇用、研修、昇進、その他の応募者または従業員の処遇において、あらゆる差別を排除し、公平な雇用機会を提供します。
私たちは、業務上の安全・衛生などに関する各国で定める法令などを遵守し、一人ひとりの心身の健康状態に配慮し、健康的で安全かつ衛生的な職場環境の維持・整備に努めます。
また、いかなる強制的な労働形態も、現代における奴隷的労働形態も認めておりません。
私たちは、同一労働同一賃金に関して、企業活動を行う各国・各地域で定める法令を遵守し、従業員に対して最低賃金以上の公正な報酬を支給します。
また、各国の法令を踏まえ、長時間労働の削減に取り組み、適正な労働時間の管理を行います。
6.人権課題の特定
私たちは、外部専門家、従業員やお取引先、地域社会などの関連するステークホルダーとの対話を継続的に行い、固有の人権課題を特定し、対応していきます。
7.人権デュー・ディリジェンス
私たちは、本方針に基づき人権デュー・ディリジェンスを継続的に実施し、企業活動にかかわる人権への負の影響を把握し、防止・軽減を図ります。
8.是正・救済措置
トランスコスモスグループでは、通報窓口等を用意しています。当グループの企業活動において、人権に関する負の影響が発生した場合、影響を受けた方々・または団体等に対する適切な救済措置を図ります。
9.教育・研修
私たちは、本方針への理解促進と、企業活動において実行されるよう、当グループの役員および従業員に対して、教育と研修を行います。
10.報告
私たちは、本方針の人権尊重に向けた取り組み及びその進捗状況について、各種報告書やウェブサイト等を通じ、報告していきます。
制定:2023年7月1日
改定:2024年3月28日
トランスコスモス株式会社
代表取締役共同社長 神谷 健志
人権推進体制
トランスコスモスでは、「サステナビリティ基本方針」に基づき「トランスコスモスSDGs委員会」がサステナビリティに係る施策の企画立案・審議・決議を行っています。
人権にかかわる対応方針と重要施策は、トランスコスモスSDGs委員会が企画・立案し、関連部門の責任者で構成される人権推進委員会に検討を指示します。人権推進委員会での検討結果を、トランスコスモスSDGs委員会で審議・決議し、その審議・決議された方針および重要施策に従い、人権推進事務局および各部門はそれを実行します。

| 会議体及び体制 | 役割 |
|---|---|
| 人権推進委員会 | 法務・コンプライアンス部門の責任者を委員長とし、トランスコスモスSDGs 委員会の企画・立案に基づき、人権対応の方針と重要施策について検討し、検討結果をトランスコスモスSDGs委員会に報告します。 |
| 人権推進事務局 | 人権推進委員会の企画・立案に基づき、人権対応の方針と重要施策について具体的な内容、方法を検討し、各人権関係部署、各事業部人権担当とともに施策を実行します。 |
| 各人権関係部署 | 各部署で認識している人権課題や今後の対応計画を人権推進事務局と共有し、一部の人権施策を実行します。 |
| 各事業部人権担当 | 営業部門、サービス部門、グローバル部門、本社部門それぞれに配置されており、トランスコスモスSDGs委員会で審議、決議された施策を実行します。 |
人権デュー・ディリジェンスの実施
当社では、「トランスコスモスグループ人権方針」に基づく、人権デュー・ディリジェンスの取り組みにおいて、重要な人権リスクの領域を特定し、リスク軽減に向けた改善活動を行っています。
重要な人権リスクの領域
外部専門家の助言のもとで当社事業に関わるライツホルダーの業種・業態・企業固有の人権リスクを洗い出し、既存情報をもとに深刻度及び発生可能性の評価を行いました。発生可能性については既存情報が不足していたため、追加調査として関連部門及び一部の従業員にヒアリングシートを配布し、リスクに関する情報を補い、『今企業に求められる「ビジネスと人権」への対応(法務省:2021年発行)』に明記される「企業が尊重すべき人権の分野25分類」の中から「重要な人権リスクの領域」の選定を行いました。
| 重要な人権リスク領域 | 実施している取り組み |
|---|---|
| 過剰・不当な労働時間 | Well-being(持続可能な働き方)
|
| 強制的な労働 | Well-being(持続可能な働き方)
|
| 労働安全衛生 | Well-being(持続可能な働き方)
|
| ハラスメント | コンプライアンス
|
| 救済へアクセスする権利 | コンプライアンス
|
従業員サーベイ
上記の重要な人権リスクの領域特定は限定的な情報による評価であることを認識しており、2024年度には全正社員・役員の14,000名を対象としたサーベイを実施しています。また、サーベイの結果に基づき、一定の基準で選定した一部の従業員に対して、外部専門家によるヒアリングを実施し、より詳細な状況を把握しました。
サーベイとヒアリングの回答について外部専門家を交えて分析した結果、「過剰・不当な労働時間」、「ハラスメント」に関して優先して対応するべきと考えており、人権推進委員会が主管部署と協同しリスク低減のための施策を検討し、2026年度以降に実施していきます。
人権に関する教育・啓発活動
■ 「ビジネスと人権」研修
人権の基礎となる概念やビジネスと人権を取り巻く社会の動向、働く上で身近な人権リスクなどを内容とした「ビジネスと人権」研修を実施しています。
トランスコスモス単体向けには、2024年度は全役員と全従業員を対象としており、約25,000人が受講しています。2025年度は新しく入社した役員・従業員を対象としており、合わせて約3,000人が受講しています。また、国内グループ会社向けには、2025年度は11社に展開しており、約3,000人が受講しています。
■ 「人権ハンドブック」の作成・活用
人権について手軽に学ぶことができるよう、「人権ハンドブック」を自社で作成し、2024年12月に社内に展開しました。また、内容の更新を行い、2025年12月には国内グループ会社11社にも展開しました。 このハンドブックは、私たちひとりひとりが人権侵害になり得る場面、言動が身近に数多く存在していることを理解し、知識や学びを得ることを目的に作られています。
また、ハンドブックのデザインは社内ノーマライゼーション部門*ですべて行っています。
*当社は、2008年に本社内に障がい者の採用から研修、業務をワンストップで行うノーマライゼーション推進統括部を設立しました。

■ コンプライアンス研修
情報セキュリティやハラスメント防止、人権尊重・差別禁止などを内容とする「コンプライアンス研修」を、年一回実施しています。
トランスコスモスの全役員と全従業員を対象としており、2025年度は約37,000人が受講しています。
その他、コンプライアンスに関する「コンプラマガジン」を毎月配信するなど継続してコンプライアンスに関する注意喚起を行っています
■ リスクマネジメント研修
コンプライアンスやリスクマネジメントを内容とした「リスクマネジメント研修」をトランスコスモスの管理職を対象として年一回実施し、2025年度は約4,000人が受講しています。その中で労務コンプライアンスリスクの観点から、ハラスメント防止や労務管理をテーマとした学習を含め、良好な職場環境づくりに努めています。
■ LGBTQ研修・啓発活動
トランスコスモスでは、人権尊重とハラスメント防止を目的に、40,000人以上の従業員を対象とした「LGBTQ・SOGIEに関するeラーニング研修」を年一回実施しています。また、職場づくりの役割を担う役員・管理職向けに「LGBTQフォーラム」を開催し、社長メッセージや専門家・当事者ゲストとのトークセッションを通じて理解促進を図っています。さらに、社内メルマガの配信や社内外イベントなど、継続的な啓発活動を通じて誰もが働きやすい職場環境づくりに取り組んでいます。
■ 心のバリアフリー研修
トランスコスモスには700名以上の障がいがある社員が在籍しており、従業員一人ひとりが、障がいを「個人の問題」ではなく「社会の障壁」と捉え、誰もが活躍できる共生社会の実現に向け、当研修を通じて理解を深めてもらっています。



